請求書の発行・受領・保存は、経理業務の中でもミスが発生しやすく、紙やPDFでのやり方に手間がかかります。
加えて、電子帳簿保存法やインボイス制度など、法令対応へのプレッシャーも増大中です。
そこで今、注目されているのが「請求書管理ツール」
本記事では、中小企業でも導入しやすいおすすめの請求書管理ツール3選を比較し、選び方のポイントも合わせて解説します。
♦️請求書管理ツールとは?|今なぜ注目されているのか
✅請求書業務が抱える3つの課題
紙やPDFでのやりとりによる処理の遅れ
郵送やメールに依存していると、確認・承認・保存に時間がかかり、業務のスピードが落ちます。
手入力による転記ミス、二重入力
Excelや会計ソフトに手入力する工程が多く、ミスや抜け漏れが発生しやすい状態です。
電帳法・インボイス制度への対応プレッシャー
法令対応に関する社内体制の整備が追いつかず、経理担当者の負担が増加しています。
📌請求書管理ツールの導入効果
発行・受領・保存まで一元管理
請求書をクラウド上で作成・受取・保管し、ワンクリックで仕訳データとして出力可能。
チェック漏れや期日超過を防げるアラート機能
承認漏れや支払い忘れを防ぎ、締切管理をスムーズに。
電帳法・インボイス制度への対応もスムーズに
法令に対応した形式での保存や仕訳データ出力ができ、監査対応も安心です。
♦️おすすめ請求書管理ツール3選※請求書枚数が月次100件以下の場合 | |||
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製品名 | 特徴 | 月額目安 | 備考 |
BtoBプラットフォーム請求書 https://www.infomart.co.jp/seikyu/index.asp | はじめやすい他のシステムとデータ連携がしやすく自動連携も可能 | 45,000円~ | ・初期費用がかかる ・取引先も会員登録が必要 ・大手取引先が多い企業におすすめ |
マネーフォワードクラウド請求書 https://biz.moneyforward.com/invoice/price/ | 操作しやすい経費精算・給与計算・会計・記帳との連携可能 | 6,480円~ (ビジネスプラン) | 経費精算・給与計算・会計・記帳など、一体運用を考える企業向け |
バクラク請求書 https://bakuraku.jp/invoice/ | 受領特化AI‐OCRでデータ化がスピーディー無料サポートが充実 | 44,000円~ | ペーパーレス化とスピード重視の企業に最適 |
♦️選ぶ前にチェックしたい3つの視点
✏️自社が「発行メイン」か「受領メイン」か
請求書の発行が多いのか、受領が多いのかで、選ぶべきツールは異なります。
たとえば、”仕入が多い業種(小売・製造など)”→受領特化型
”請求が多い業種(サービス業・フリーランス)”→発行機能型 が強いツールが有利です。
✏️電子帳簿保存法やインボイス制度対応の有無
インボイス番号や電子保存要件に対応していないツールでは、法令違反となるリスクも。
自社で対応するか、ツールに任せるかを明確にし、安心して使えるツールを選びましょう。
♦️まとめ|「請求DX」は法令対応だけじゃない、業務効率と経営精度のカギ
請求書は「経費の入口」であり「売上の出口」でもある、経理業務の要です。
この領域をデジタル化することで、ミスを防ぎ、作業時間を削減し、正確な数字で経営判断が可能になります。
経理DXを進めるうえで、請求業務は経費精算と並び最優先でデジタル化すべき領域です。
📚シリーズ最終回では、「整理DXの全体像と、内製体制の作り方」について解説します。
バックオフィスを「守り」から「攻め」へと進化させたい企業様、ぜひご期待ください。